多くの人は、湯元温泉で引き返します。
でも、日光はそこで終わりではありません。
金精峠を越えると、景色は群馬へ向かって少しずつ姿を変えていきます。
火山がつくった湖、尾瀬へ続く山々、吹割の滝、そして初夏のラベンダー畑。

こんにちは!元バスガイドのかおりです。
今回は、金精峠を越えて尾瀬へ続く山々を眺め、吹割の滝と玉原高原をめぐる初夏の絶景ドライブです!
【日光の旅①②③はこちら】

1. なぜ湖が続く? 金精峠(こんせいとうげ)でわかる奥日光の成り立ち
中禅寺湖や戦場ヶ原までは来たことがある。でも、その先まで走ったことはありますか?
湯元温泉を過ぎると車は少なくなり、道はゆっくりと山を登り始めます。

実は、この道には奥日光が生まれた秘密が隠されています!
Q.なぜ奥日光には湖が次々と現れるのでしょう?

湯ノ湖を過ぎると菅沼(すげぬま)や丸沼(まるぬま)と湖が続いていきます。では、なぜこんな山の中に湖が点在しているのでしょうか?
A:昔は海だったから
B:火山活動によってできたから
C:人が造ったダム湖だから

ん…Bかな?

正解は…⭕️
B:火山活動によってできたから。
奥日光から群馬県境にかけては、男体山や日光白根山などの火山活動によってつくられた地形が数多く残っています。
この先に現れる菅沼(すげぬま)や丸沼(まるぬま)も、ただの湖ではありません。
火山が地形を変え、水をせき止め、長い時間をかけて生まれた景色です。

何気なく眺めている風景も、成り立ちを知ると見え方が変わってきます。なんだかいつもよりドライブが楽しいです!
(1)金精峠はなぜ「金精峠」という名前なのか


金精峠から見た男体山と戦場ヶ原、湯ノ湖ですね〜!
ところで、なぜ金精峠(こんせいとうげ)という名前なんですか?

その由来は、峠付近にある金精神社です。子宝や子孫繁栄のご利益があるとされ、今も毎年5月には例祭が行われています。
そんな歴史を持つ金精峠ですが、標高は約1,800m。冬は雪深く、例年12月下旬から4月下旬頃までは通行止めになります。初夏でも道路脇に雪が残ることがあり、窓を開けるとひんやりとした空気が流れ込んできます。

金精トンネルを抜けると、景色は一変しましたね?

正面には関東以北最高峰の標高2,578mの日光白根山(にっこうしらねさん)が姿を現します!
(2)思わず車を停めたくなる菅沼(すげぬま)

金精峠を越えて最初に現れるのが菅沼(すげぬま)です。標高は約1,700m。

原生林に囲まれた湖はひっそりと静かで、湖面の深い群青色の輝きには思わず目を奪われます!実は菅沼は、かつて本州一の透明度を記録したことでも知られる湖なんですよ!
早朝や夕方には湖面に周囲の山々が映り込み、さらに幻想的な景色になります。

観光地というより”山の中で偶然見つけた絶景”そんな言葉が似合う湖ですね!

大きな看板や観光施設があるわけではありませんが、だからこそ奥日光の自然がそのまま残っているようにも思えます。
(3)丸沼から見上げる日光白根山(にっこうしらねさん)

菅沼を過ぎると、今度は丸沼が姿を現します。
こちらも原生林に囲まれた美しい湖で、湖畔には一軒宿の丸沼温泉があります。明治の文豪・幸田露伴の小説『対髑髏(たいどくろ)』の題材になったことでも知られ、その景観の美しさは昔から多くの人を惹きつけてきました。

そしてこのあたりまで来ると、車窓には日光白根山の雄大な姿が見えるようになりましたね〜!

実は今走っている道は、日光白根山の大きな裾野を回り込むように続いています。知らないうちに関東以北最高峰の山の懐を走っているのですよ!
さらに丸沼高原エリアには、日光白根山ロープウェイや高原散策コース、夏のアクティビティ施設なども整備されており、ドライブ途中の立ち寄りスポットとしても人気です。
夏にはロープウェイで標高約2,000m付近まで上がることができ、高山植物や雄大な景色を気軽に楽しめます。

今度はロープウェイにも乗ってみたいですね!
▶︎ロープウェイや高原アクティビティの詳細はこちら
2. 水芭蕉(みずばしょう)からニッコウキスゲへ。季節が巡る尾瀬の風景

金精峠を越え、菅沼や丸沼を過ぎると、いよいよ尾瀬の玄関口と呼ばれる片品村エリアに入ります。
(1)尾瀬は「見る場所」ではなく「歩く場所」


尾瀬を代表する風景といえば、やはり木道ではないでしょうか。湿原を守るために整備された木道は、尾瀬のシンボルとも言える存在です!

ところで、尾瀬ってどこにあるのですか?

実は尾瀬は群馬県・福島県・新潟県・栃木県の4県にまたがる広大な自然エリアです。今回走っている片品村は、その尾瀬の群馬県側の玄関口として知られています!
目の前には至仏山(しぶつさん)、その先には燧ヶ岳(ひうちがたけ)。二つの名峰に囲まれた尾瀬ヶ原は、南北約2km、東西約6kmの本州最大級の高層湿原として知られています。

でも、この木道ってどこまで続いているんですか?

では、それをクイズにしましょう!
Q.尾瀬の木道、全部つなげると何キロあるでしょう?
A:およそ10km
B:およそ25km
C:およそ65km

これはわかります!…Bです!

正解は…❌
C:およそ65km。
尾瀬には広大な湿原と木道が広がっており、一度では歩ききれないほどのスケールがあります。
初めて訪れるなら、鳩待峠から尾瀬ヶ原へ向かうコースがおすすめ。木道が整備されているため比較的歩きやすく、尾瀬らしい景色を気軽に楽しむことができます。
(2)水芭蕉からニッコウキスゲへ。季節ごとに表情を変える湿原



尾瀬が多くの人を惹きつける理由のひとつが、季節ごとに表情を変える湿原の風景です。
春から初夏にかけては、水芭蕉。木道沿いに咲く白い花を見ると「尾瀬の季節が始まった」と感じる人も多いそうです。

では、ここでクイズです!
水芭蕉の白い花びらのように見える部分。実は花ではありません。では何でしょう?
A:葉
B:ガク
C:茎

これは絶対自信あります!Bです!

正解は……❌残念😢
A:葉「仏炎苞(ぶつえんほう)」
実際の花は中央の黄色い部分に小さく集まっています。羊一さん!尾瀬を歩く機会があったら、ぜひ近くで観察してみてくださいね!
6月になると、今度はワタスゲが主役になります。風に揺れる白い綿毛は、まるで湿原に雪が残っているようにも見えます。そして7月になると、一面を鮮やかな黄色に染めるニッコウキスゲの季節がやってきます。

実はニッコウキスゲの花は「一日花」と呼ばれ、朝咲いて夕方にはしぼみ始めます。だからこそ次々と新しい花が咲き続け、見事な黄色い絨毯のような景色が生まれるのです!
春は水芭蕉。
初夏はワタスゲ。
夏はニッコウキスゲ。
そして秋には草紅葉。

「今度は違う季節にも来てみたい」尾瀬を歩いた人がそう言う理由が、少しわかる気がします。

同じ湿原なのに、訪れる季節によってまったく違う表情を見せてくれるのが尾瀬の魅力なんですね!
尾瀬を歩いてみたい方へ
今回はドライブで尾瀬の玄関口まで訪れましたが、「実際に尾瀬を歩いてみたい」という方も多いと思います。
尾瀬には初心者向けの散策コースから、本格的な登山コースまでさまざまなルートがあります。
| コース | 所要時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 鳩待峠〜尾瀬ヶ原 | 約4〜5時間 | 初めての尾瀬におすすめ。木道や湿原の景色を楽しめる王道コース |
| 鳩待峠〜尾瀬ヶ原〜尾瀬沼 | 約7〜8時間 | 尾瀬の代表的な景色を一日で満喫できるロングコース |
| 至仏山(しぶつさん)登山 | 約5〜7時間 | 尾瀬ヶ原を見下ろす絶景が魅力。夏季限定の人気ルート |
| 燧ヶ岳(ひうちがたけ)登山 | 約7〜9時間 | 尾瀬最高峰。尾瀬全体を一望できる健脚向けコース |
駐車場について
尾瀬ヶ原方面へ向かう場合、多くの方は尾瀬戸倉駐車場を利用します。 シーズン中はマイカー規制が実施されるため、鳩待峠までは乗合バスまたは乗合タクシーで移動します。
トイレについて
鳩待峠、山ノ鼻、尾瀬沼周辺などに公衆トイレがあります。 尾瀬のトイレは自然保護のため維持管理費が必要となるため、利用時には協力金への協力が呼びかけられています。
※交通規制や登山道の状況は季節によって変わります。お出かけ前に最新情報をご確認ください。
3. 吹割の滝からラベンダー畑へ。沼田で寄り道
尾瀬の自然を満喫したら、次は沼田へ。このエリアには、滝や果樹園、高原など見どころが点在しています。

まずは沼田を代表する景勝地「吹割の滝(ふきわれのたき)」を訪ねてみましょう!
(1)沼田が誇る絶景スポット、吹割の滝へ


かおりさん…滝が見当たりませんけど…

駐車場から歩いていくと、滝の音は聞こえるのにその姿がありませんよね!羊一さん、川沿いの遊歩道をもう少し進むと、突然景色が変わりますよ!

……えっ?…滝って上から流れ落ちてくるものだとばかり思っていました‼︎

そうなんです!
目の前に現れるのは、川の真ん中が大きく裂けたような不思議な地形。そして、その割れ目へ向かって大量の水が吸い込まれるように流れ落ちていきます。
群馬県を代表する名勝、吹割の滝(ふきわれのたき)です。高さは約7m、幅は約30m。

自然がつくったとは思えない迫力ですね…!

数字だけを見ると日本にはもっと大きな滝があります。それでも多くの人が足を止めるのは、この独特の景観があるから。その迫力から、吹割の滝は「東洋のナイアガラ」と呼ばれています!

ここでクイズです!
Q.吹割の滝がある片品川の水は、最終的にどこへ流れていくでしょう?
A:日本海
B:太平洋
C:中禅寺湖

Bかな…

正解は……⭕️
B:太平洋。
吹割の滝を流れる片品川は、利根川へ合流し、最終的には東京湾へ注ぎます。
湖が生まれ、湿原が広がり、川が岩を削って滝になる。このルートは、自然が何万年もかけて描いた風景を巡る旅ですね!
(2)フルーツ王国・沼田


かおりさん、さっきから桃の看板ばかり気になります🍑
沼田市は、群馬県を代表する果物の産地でもあります。
初夏はさくらんぼ。
夏はブルーベリーや桃。
秋になるとりんごやぶどう。
訪れる季節によって主役が変わります。

道路沿いには直売所や観光農園が次々と現れますね〜!「桃あります」「さくらんぼ狩り受付中」そんな看板ばかり目立ちます!

これがなかなか危険です(笑)。気づけば車を停めて果物を買っている…利根沼田エリアあるあるです!

その土地の旬を持ち帰る、それも旅の楽しみのひとつですね!スーパーでは見かけないような朝採れのさくらんぼやブルーベリーに出会えるかもしれませんよ!

しかも沼田は、関越自動車道ですぐ首都圏へ持ち帰れるのも魅力です!
旅の途中で買った桃やブルーベリーを家で食べながら「あの景色よかったなぁ」と思い出す時間も楽しいですよね!

そして、もうひとつ。この季節だけのお楽しみが玉原高原に待っています!
(3)初夏のごほうび。玉原ラベンダーパークへ


吹割の滝を楽しんだあと、時間に余裕があればぜひ立ち寄りたいのが玉原(たんばら)ラベンダーパークです!

ラベンダーっていい香りですよね〜。

標高約1,300mの高原に広がるラベンダー畑は、関東最大級。園内には約5万株のラベンダーが咲き誇り、見頃を迎えると一面が紫色に染まります!

ラベンダー畑を少し見て帰ろう…くらいの気持ちでしたがなかなか帰れませんね💜7〜8月でも平均最高気温は25℃前後。木陰に入るだけで気持ちいいですね〜!
園内には夏山リフトがあり、高原の風を感じながら空中散歩を楽しめます。リフトを降りた先の大展望台から眺めるラベンダー畑は圧巻です。

そして忘れてはいけないのがラベンダーソフトクリーム!
歩き疲れた頃に食べると、これがまた美味しいんです。ラベンダーソフトは園内の人気スイーツとして親しまれています!
ラベンダーの香りを楽しんだあとは、沼田インターから関越自動車道へ。埼玉の自宅まではあっという間です。
東照宮から始まった今回の日光ドライブ旅。歴史を巡り、絶景を眺め、水の流れを追い、最後は群馬の高原まで走ってきました。
「日光は東照宮だけじゃない」そんなことを改めて感じた旅でした。

また季節を変えて、この道を走ってみたいと思います!
4. まとめ
◎ 金精峠(こんせいとうげ)は標高約1,800m。冬は通行止めになるほど雪深い山岳ルート
◎ 菅沼(すげぬま)や丸沼(まるぬま)は火山活動によって生まれた湖。本州有数の透明度を誇った菅沼は特に神秘的
◎ 丸沼周辺では関東以北最高峰の日光白根山(にっこうしらねさん)の雄大な姿を楽しめる
◎ 尾瀬は季節ごとに主役が変わる湿原。初夏は水芭蕉やワタスゲ、夏はニッコウキスゲが見頃
◎ 吹割の滝(ふきわれのたき)は「東洋のナイアガラ」と呼ばれる群馬を代表する絶景スポット
◎ 玉原(たんばら)ラベンダーパークは関東最大級のラベンダー畑。初夏だけの紫色の絶景が広がる
【日光の旅①②③はこちら】
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